やねうら王形式の定跡ファイルを表示・編集
定跡ウィンドウで定跡ファイルを開き、表示中の局面の定跡手を確認します
「表示」→「定跡」で定跡ウィンドウを表示します。最初は画面下部のタブに入ります。表が狭いときは、パネルを広げるか別ウィンドウにすると見やすくなります(ドック機能のガイドを参照)。
「開く」で、やねうら王形式(#YANEURAOU-DB2016)の定跡ファイル(.db)を選びます。やねうら王に付属の standard_book.db なども読み込めます。「新規」で空の定跡を作ることもできます。「履歴」からは最近使ったファイルを開けます。「自動読込」にチェックを付けておくと、次から定跡ウィンドウを表示したときに前回のファイルを読み込みます。
定跡ウィンドウ:standard_book.db を開いた初期局面
表示中の局面に登録されている定跡手が、ファイルに書かれた順に並びます。
棋譜欄で手を選んだり、対局で手が進んだりすると、その局面の定跡手に切り替わります。手数は区別しないので、同じ局面なら同じ定跡手が表示されます。定跡ファイルに同じ局面が手数違いで別々に登録されているときは、表示中の手数の登録(無ければファイルで先にある登録)を表示・編集します。保存しても、それぞれの手数の登録はそのまま残ります。
「詳細」を押すと局面と定跡のSFENを表示します。「■ 停止」で定跡の表示を止め、「▶ 再開」で再開します。定跡ウィンドウがほかのタブの裏にある間は表示を更新せず、前面に戻したときに表示中の局面の定跡手を表示します。いちばん下の行には、ファイル名・局面数・この局面の定跡手の数が表示されます。読み込み中・保存中は「読み込み中...」「保存中...」も表示されます(大きな定跡ファイルは読み込みに数秒かかります)。定跡ファイルを開いていないときや、その局面の定跡がないときは、表の中に案内が表示されます。
「表示」→「盤に定跡手を表示」にチェックを付けると、表示中の局面の定跡手を盤に緑の矢印で表示します。定跡ウィンドウの「盤に矢印」も同じ切り替えです。
表の上から5手には表の順の番号が付き、出現頻度の高い手ほど濃く表示されます。矢印を表示するのは定跡ウィンドウで定跡ファイルを開いているときだけで、「■ 停止」で表示を止めている間と、対局中のエンジンの手番には表示しません。検討や対局のエンジンの矢印と重なるときは、エンジンの矢印が上になります。
盤に定跡手を表示:初期局面の定跡手(番号は表の順)
対局中は自分の手番に、対局していないときはいつでも、定跡手をそのまま指せます。対局のエンジンに定跡を使わせることもできます
対局中、自分の手番になると「着手」列にボタンが表示されます。ボタンを押すか行をダブルクリックすると、その定跡手を指します(成る・成らないも定跡のとおり)。指した手は、盤面で指した手と同じく棋譜に記録されます。
エンジンの手番とエンジン同士の対局では「着手」列が空になり、定跡手は指せません。対局していないときに「着手」を押すと、その手が表示中の手の次の手として棋譜に記録されます(違う手なら新しい変化になります。分岐ツリーの「盤上で指して変化を加える」を参照)。
対局中:自分の手番では「着手」ボタンで定跡手を指せる
対局ダイアログで対局者にエンジンを選ぶと、「定跡を使う」と「条件…」が表示されます。「定跡を使う」にチェックを付けると、そのエンジンの手番で、定跡ウィンドウで開いている定跡に条件に合う手があれば、エンジンに考えさせずにその手を指します。指すまでには最低1秒置きます。定跡を外れると、エンジンが考えて指します。
定跡ウィンドウで定跡ファイルを開いていないときは、「定跡を使う」にチェックを付けられません。対局を始めたときの定跡を使うので、対局中に定跡を編集したり別のファイルに切り替えたりしても、その対局には影響しません。定跡手を指したときは、エンジン情報の「探索手」に「△8四歩(83)(定跡 39.9%)」のように表示されます(%は比率)。評価値グラフには点を打ちません。
対局ダイアログ:エンジンの対局者に「定跡を使う」と「条件…」
「条件…」では、定跡を使う条件を選べます。意味はやねうら王の定跡オプションと同じです。
定跡の条件
定跡手を追加・編集・削除し、定跡ファイルに保存します
「+追加」で、表示中の局面に定跡手を追加します。指し手は、その局面で指せる手を棋譜の表記で並べた一覧から選びます(指せない手は一覧に出ません)。予想応手は、その手を指した後の局面で指せる手の一覧から選び、「なし」も選べます。
指し手を選ぶまで「追加」は押せません。同じ指し手がすでに登録されているときは、上書きするかの確認が表示されます。
定跡手の追加:局面の合法手の一覧から指し手と予想応手を選ぶ
「盤の手を登録」にチェックを入れると、盤で指した手と、対局で指された手(人間・エンジンとも)を、指す前の局面の定跡手として登録します。新しい手は予想応手なし・評価値0・深さ0・出現頻度1で登録され、すでにある手は変わりません。手を戻して別の手を指せば、その局面の定跡手も増えます。
オンの間は、いちばん下の行に「盤の手を登録中」と表示されます。局面編集中に動かした駒は登録しません。オンのまま対局すると、指された手順がそのまま定跡手になります(登録済みの手は変えないので、同じ手を何度指しても出現頻度は増えません)。アプリを起動し直すとオフに戻ります。登録した手は「保存」で定跡ファイルに書き込みます。
盤の手を登録:▲7六歩・△3四歩と指した後、初期局面に戻って▲2六歩を指したところ
「編集」で、予想応手・評価値・探索深さ・出現頻度・コメントを変更します(指し手そのものは変えられません。予想応手は、その定跡手を指した後の局面で指せる手の一覧から選びます)。表の行を右クリックすると、着手・編集・削除・指し手のコピーのメニューも使えます。
変更すると、ファイル名の右に「未保存」と、保存を促す案内が表示されます。
定跡手の編集:評価値・探索深さ・出現頻度・コメントを変更
編集後:コメントが付き、「未保存」と保存の案内が表示される
表の行を右クリックして「先頭へ移動」「上へ移動」「下へ移動」を選ぶと、その定跡手の順番を変えられます。「出現頻度の順に並べる」「評価値の順に並べる」は、表示中の局面の定跡手を高い順に並べ替えます(同じ値なら、出現頻度は評価値の高い順、評価値は出現頻度の高い順)。
表の順は定跡ファイルに書く順で、盤の矢印の番号や、対局でエンジンに定跡を使わせるときの「表の先頭の手」もこの順です。並べ替えた結果は「保存」で定跡ファイルに書き込みます。
表の右クリック:定跡手の並べ替え
「削除」を押すと確認が表示され、「削除する」で定跡手を削除します。局面の最後の定跡手を削除すると、その局面も定跡から消えます。
変更は「保存」(上書き)または「別名保存」で定跡ファイルに書き込みます。未保存の変更があるまま「新規」「開く」「履歴」で別のファイルに切り替えたり、定跡ウィンドウやアプリを閉じたりすると、保存するかの確認が表示されます。
削除の確認
未保存の変更があるときの確認
棋譜の指し手や別の定跡ファイルを、まとめて定跡に登録します
「マージ ▼」→「現在の棋譜から」を選ぶと棋譜欄に表示中の手順(分岐を選んでいればその分岐)の指し手が、「棋譜ファイルから」を選ぶと棋譜ファイル(KIF・KI2・CSA・JKF・USI・USEN など)の本譜の指し手が、先手・後手とも一覧で表示されます。「登録」で1手ずつ、「全て登録」でまとめて定跡に登録します。
定跡に無い指し手を、予想応手なし・評価値0・深さ0・出現頻度1で登録します。開いている定跡にすでにある指し手は「✓登録済」と表示され、登録できません(棋譜に出てきた局数を出現頻度に数えるときは「複数の棋譜から...」を使います)。登録しても定跡ファイルには保存しないので、「保存」で書き込んでください。
マージ:棋譜の指し手を1手ずつ、またはまとめて登録する
「マージ ▼」→「複数の棋譜から...」で、棋譜ファイルやフォルダをまとめて登録します。「ファイルを追加...」「フォルダを追加...」で並べるほか、定跡ウィンドウやこの画面に棋譜ファイル・フォルダをドロップしても並べられます(フォルダはサブフォルダの棋譜も読みます)。
条件は次のとおりです。
「登録」を押すと棋譜を読み始め、進み具合が表示されます(「中止」で止めると定跡は変わりません)。新しい手は予想応手なし・評価値0・深さ0で登録され、出現頻度はその手が指された局数になります。すでにある手は、出現頻度に局数が足されます。1局の中で同じ局面・同じ手が何度出ても1局と数えます。登録しても定跡ファイルには保存しないので、「保存」で書き込んでください。
複数の棋譜から登録:フォルダの棋譜を読み、登録した結果が表示される
「マージ ▼」→「定跡ファイルから...」で、別の定跡ファイル(やねうら王定跡形式)を今の定跡に足します。今の定跡に無い局面と定跡手はそのまま足し、手数違いの登録もそのまま残します。両方にある指し手は、予想応手・評価値・深さ・コメントをどちらの定跡の値にするかと、出現頻度を足し合わせるか(足し合わせないときは選んだ側の値)を選べます。
読み込みと足し合わせは裏で行い、その間は「定跡ファイルを足しています...」と表示されます。終わると、足した局面と定跡手の数が表示されます。開いている定跡ファイルと同じファイルは足せません。足した結果は「保存」で定跡ファイルに書き込みます。
定跡ファイルを足す:両方にある指し手の扱いを選ぶ
検討・対局の思考の表や棋譜解析の結果から、エンジンの読み筋を定跡に登録します
検討タブや、対局中の思考タブの表で行を右クリックし、「読み筋の最初の手(…)を定跡に登録」を選ぶと、その行の読み筋の最初の手を、エンジンが探索した局面の定跡手として登録します。評価値と深さはその行の値になり、読み筋の2手目が予想応手になります。詰みの評価値は、やねうら王と同じく ±(32000−手数) で登録します。
すでにある手は、評価値・深さ・予想応手だけを書き換えます(出現頻度とコメントは残します)。新しい手の出現頻度は1です。定跡ウィンドウが前回の定跡ファイルを読み込む前(定跡ウィンドウを初めて表示する前)や、定跡の読み込み中・保存中は選べません。登録した手は「保存」で定跡ファイルに書き込みます。
検討の表の右クリック:読み筋の最初の手を定跡に登録する
棋譜解析の結果の表で行を右クリックし、「読み筋の最初の手(…)を定跡に登録」を選ぶと、その行の局面(その手を指した後の局面)の読み筋の最初の手を登録します。登録のしかたは思考の表と同じです。
「結果をまとめて定跡に登録...」では、局面の手数の範囲と、先手番・後手番のどちらの局面を登録するかを選び、解析した局面の読み筋の最初の手をまとめて登録します。読み筋の無い局面(エンジンが定跡で指した局面など)は登録しません。終わると、登録した手と書き換えた手の数が表示されます。
棋譜解析の結果の表の右クリック
結果をまとめて定跡に登録:局面の手数の範囲と手番を選ぶ
定跡を棋譜の変化に展開したり、棋譜が定跡を外れた手を確かめたりします
「棋譜に展開...」で、表示中の局面から定跡手をたどり、棋譜の変化として足します。展開する手数、1局面から展開する定跡手の数(表の上から)、比率の下限を選べます。局面で指せない手は足しません。
別の手順で同じ局面に着いたら、その先は展開しません(その局面は先に着いた手順で展開しています)。棋譜にすでにある手は足さず、表示中の手も変わりません。足した変化は分岐ツリーや棋譜欄の分岐で確かめられ、棋譜として保存することもできます。対局中は展開できません。
棋譜に展開:展開する手数・1局面の定跡手の数・比率の下限を選ぶ
展開した後の分岐ツリー:初期局面から4手先まで、1局面2手ずつ(比率10%以上)
棋譜欄に表示している手順が定跡を外れると、局面の行の右に「N手目の▲…で定跡を外れています」と表示されます。押すと、その手へ移ります。手順の手がすべて定跡にあるときは「表示中の手順はすべて定跡にあります」と表示されます。
定跡にあるかは、それぞれの手を指す前の局面に、その手が定跡手として登録されているかで調べます(手数は区別しません)。「■ 停止」で定跡の表示を止めている間は表示しません。
定跡を外れた手:押すとその手へ移る
作った定跡をやねうら王に読ませるときの設定です
作った定跡ファイルは、やねうら王の定跡(エンジン設定の BookFile・BookDir)として使えます。ただし、やねうら王の既定の設定のままでは使われない手があります。